小田急電鉄、小田急不動産
(Odakyuランドリー成城店)
- 住所
- 東京都世田谷区祖師谷
他事業併設型(小田急クローゼット併設)
『お客さまの「かけがえのない時間(とき)」と「ゆたかなくらし」の実現に貢献する』ことを経営理念に、運輸、流通、不動産などの分野でさまざまな事業を展開する小田急グループ。88社(2022年4月現在)から成るグループ会社のなかで、トランクルーム事業を展開する小田急電鉄とコインランドリー事業を手がける小田急不動産がタッグを組み、小田急線の高架下の遊休地を利用したトランクルーム併設型コインランドリーをオープンしました。小田急不動産は、TOSEIとコインランドリー機器の販売代理店契約を締結。中心となって事業推進に取り組まれた小田急電鉄の森下さんと小田急不動産の日野さんにお話をお聞きしました。
グループの連携で付加価値の高いサービスを
「小田急クローゼット」にコインランドリーを併設されたきっかけは?
森下さん:鉄道業、不動産業、その他事業と、3つの事業を主に展開する小田急電鉄において、私が所属する生活事業推進部では、生活に関連するさまざまなサービスの開発や運営を担っております。そのひとつが、小田急線の高架下を活用してトランクルーム事業を行う「小田急クローゼット」です。現在、東京都世田谷区と狛江市、神奈川県川崎市に合計8店舗を展開しておりますが、アクセスの良さや24時間営業であること、空調・換気・セキュリティが完備されていることなど、施設環境の良さをお客様からは高く評価していただいております。
コロナ前から収納ビジネスは右肩上がりで市場が拡大しておりましたが、コロナ禍でお客様の在宅時間が増えたことにより、荷物を整理したり、在宅ワークのスペース確保のため余分な荷物の収納場所が必要になるなど、トランクルーム市場が大きく拡大するとの予測から、「小田急クローゼット」でも増設に向けて新店舗の企画が動き始めました。
そのなかで、グループ会社の小田急不動産が世田谷区経堂に1号店として「小田急ランドリー」を展開し、好調であると聞きました。ランドリー事業における主たる業務は、布団や衣類などの洗濯です。「小田急クローゼット」も、布団や衣類を多くお預かりしています。いずれの事業にも、布団や衣類という共通点があることから、併設展開することでお客様にランドリーとクローゼットの日常的な接点を提供できるような流れをつくれたらと、グループ内の連携事業がスタートしました。
小田急電鉄が高架下遊休地を利用してコインランドリーを開業した成城学園前は、運営を小田急不動産が担っています。また小田急グループ内で、別の遊休地利用の話もあり、今回、TOSEIさんとコインランドリー機器の販売代理店契約を締結しました。
きれいに洗って保管する。相性の良さを期待
併設店舗として成城に新店舗をオープンされた感想は?
森下さん:現在、「小田急クローゼット」に関しては、年代やご職業など幅広い層のお客様にご利用いただいております。新しい成城店は、広さ0.65畳・月額7920円から様々な大きさのお部屋をご用意しています。今回、「小田急ランドリー」を併設したことによって、ランドリーを利用されたお客様がそのままクローゼットを見学してくださるというように、当初期待していたお客様の流れもありました。
ランドリーで洗っていただきたいお布団や季節ものの衣類などは、自宅に持ち帰らずそのままクローゼットに預けることができるため、クローゼットとランドリーは相性の良さを今後も期待しています。ランドリー事業単体だけでも好評をいただいておりますので、小田急線の高架下の有効利用として引き続きランドリー単体の展開も検討していきたいですし、クローゼットとの併設店舗に関しても、市場の動向を見つつ検討していきたいと考えています。
高架下の特性を活かして、さらなる展開に期待
高架下コインランドリーの需要と可能性は?
森下さん:「小田急クローゼット」の高架下という立地特性は、ランドリー事業でも活用できると感じています。たとえば雨降りの日にご来店された場合、せっかく洗ってきれいにしたものを、雨で濡らしたくないと思うのは当然のことでしょう。そう考えると、線路が屋根になる高架下であれば、雨に濡れないという特性を築きやすいですし、アクセスに恵まれた場所にあることも、大きなメリットです。そうした観点から、小田急不動産との連携による高架下を活用したランドリー事業は、今後さらに需要の高まりが期待できるのではないでしょうか。
衛生面と使いやすさが高評価
Odakyu Laundry1号店好評の理由は?
日野さん:小田急不動産は分譲業、賃貸業、仲介業を主軸に事業を展開しております。「顧客感動」を経営理念に掲げ、お客様の住まいと暮らしに密着した事業を展開するなかで、昨年、世田谷区経堂に1号店となる Odakyu Laundry経堂店をオープンしました。こちらには、当初はTOSEIさんの洗濯乾燥機4台と乾燥機8台を導入したところ、非常に多くのお客様から清潔で使いやすいと好評をいただきました。しかしながら、繁忙時間帯にはお待ちのお客様が出てしまうことが多くみられたことから、急遽洗濯乾燥機を1台増設させていただきました。経堂店が好評を集めた理由として、世田谷エリアでは珍しく6台分の駐車場を完備しているという点、またファサードをカフェチックとし、ファミリー層のお客様も入りやすいイメージを作った点が上げられます。かさばる洗濯物の持ち運びがしやすく入りやすい雰囲気が、お客様にとっては使いやすさにつながり、売り上げも順調に推移しております。
「布団が洗える」ことを強みに
2号店出店の新たな狙いをお聞かせください
日野さん:経堂店の好調を受けて2号店の出店を計画していたときに、小田急グループの小田急電鉄から高架下への出店計画のお話をいただき、成城エリアでも地域のお客様に貢献ができるのではないかと出店を決定しました。成城店のオープンにあたっては、1号店である経堂店のお客様の利用傾向を分析したうえで、洗濯乾燥機と乾燥機のラインナップを1対1の割合で構成し、洗濯乾燥機5台、乾燥機5台を導入しています。
また、成城店では「布団を洗える」を『強み』として打ち出しました。これは、経堂店におけるお客様アンケートや利用状況から分析し、布団の洗濯需要が高いと判断し、同じ世田谷区内にある成城エリアにおいても同様の傾向が見込まれると想定し「敷布団専用洗濯コース」を設置し、新たに敷布団専用乾燥機を導入しています。
コインランドリー市場は過去5年で2倍以上の売上げとなる成長分野です。そこにこれまで自宅で洗濯することが難しかった布団洗いを可能にすることで、さらなる需要が見込めるのではないかと考えました。
安定した収益につながる性能の高さも魅力
1号店に続いてTOSEIの製品を選ばれた理由は?
日野さん:成城店では経堂店に続いてTOSEIさんの製品を導入したのは、故障もなく利用されるお客様からも好評だったことが理由です。衛生面を気にされるお客様も多くいらっしゃいますが、ニオイ菌の除去などに効果を発揮するナノイーを搭載していることで、安心してご利用いただけるのは大きな強みになっていると感じています。投資という側面からみても、故障しにくいのは純収益の面で大きな変化をもたらすことなく運営できると期待しています。
落ち着いた空間づくりで待ち時間も心地よく
成城店におけるお店づくりのこだわりは?
日野さん:今回、成城店では布団や季節の衣類、また大切なものを丁寧に洗いあげ、しっかり乾燥して、かさばる布団などは専用の圧縮機でコンパクトにし、そのまま隣接する「小田急クローゼット」に収納していただくというスムーズな連携を重視して店舗づくりを行いました。内装についてはお客様からの評価が高かった経堂店のデザインを継承し、Odakyu Laundryであることを認識してもらえるように統一感をもたせました。待ち時間にゆっくり寛いでいただけるよう、落ち着いたトーンの配色に癒し効果の高いグリーンを合わせてコーディネートしています。防犯面から窓を多く設置し、照明を明るくするなど、女性でも入りやすい雰囲気づくりを意識しました。駐車場も4台完備しているので、布団など大きな洗濯物も安心して持ち運びいただけます。 成城店のオープン時には世田谷区内にある小田急線の各駅にポスターを掲示し、チラシを配布するなど、小田急グループの強みを生かした販促活動も展開しました。その効果もあって、我々が想定していたよりも多くのお客様にご利用いただき、売上も予測より高めに推移しています。今後も小田急線沿線地域のお客様に喜んでいただけるよう、3号店出店の実現に向けて推進してまいります。
また、コインランドリーという業態は、チラシなどで近隣の個人のお客様のご利用を促進するパターンが多いのですが、これからはB to Bの領域についても広げていきたいですね。当社はデイサービスの事業もやっているのでよく理解しているのですが、実は布団などの大物洗いの需要はB to Bの領域にもたくさんあります。ですので、できるだけ法人のお客様にもお声がけをして、大口の契約を獲得しようと取り組んでいるところです。その場合、個人のお客様は土日にご利用いただき、法人のお客様には平日にご利用いただくという風に、売り上げを全体で底上げしていくことができます。そうした新しいビジネスモデルの構築にもつながっていくと考えています。
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